現在わが国は、少子高齢化社会をすでに迎え、住宅政策の方向は、平成 21 年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に代表されるように、これまでの「量の確保」を主流とした住宅供給から、「よいものをつくってきちんと手入れをして長く大切に使う」高品質・長寿命住宅の整備に、方向が大きく転換されました。
住宅を長持ちさせるには新築住宅の質を確保することはもちろんですが、既存住宅ストックに対する点検や修繕などの維持管理が重要となります。また、住宅を適正に維持管理することは、売買においても良好な住宅ストックとして資産が適正に評価されることにつながり、既存住宅流通市場の健全な発展を促すことになります。
このように、既存住宅の質や性能をどう向上させ、適正に評価するかが、今後、国及び業界がより積極的に取り組んでいくべき課題であります。とりわけ、良好なリフォームの推進・評価と、リフォーム業界の健全な発展が喫緊の課題と考えられます。
国においては、令和3年3月に閣議決定された「住生活基本計画」において、既存住宅流通及びリフォームの市場規模を平成30年の12兆円から長期的目標として20兆円に拡大することを施策の成果指標として打ち出しています。
将来のリフォーム・既存住宅流通市場規模の拡大に対応し、消費者が安心して工事を依頼することができる市場環境の整備を図るためには、地域の中小工務店をはじめとして、リフォーム業務を直接担っている事業者が消費者の信頼を確保すること、および、それらの事業者が継続的に情報を取得し、技術力・提案力をさらに向上させることが不可欠となります。
また、あわせて、消費者の信頼を得つつ健全なリフォーム事業を推進していくためには、リフォーム事業に係わる建材・住宅設備メーカーや資材流通事業者との一体的な事業推進と、行政機関等との密接な連携もあわせて考えていかなくてはなりません。
こうした課題に対応すべく、私どもは、良好な住宅リフォームの推進を通じ、住宅リフォーム事業の健全な発展及び消費者が安心してリフォームを行うことができる環境の整備を図るために、リフォーム関連事業者等が主体となった「一般社団法人 ステキ信頼リフォーム推進協会」を組織し、活動を展開しております。
私ども「一般社団法人 ステキ信頼リフォーム推進協会」は、継続的な情報取得と自己研鑽に努めるとともに、住宅リフォームを取り巻く環境を整備し、消費者・リフォーム事業者の双方にとって有益かつ健全なリフォーム市場及び既存住宅流通市場の形成・発展に邁進してまいります。