リフォームをしようと思ったときに、まず確認してほしいことがあります。
そのおうち、耐えられますか?
かなりの気温差がありませんか?
耐震性のない住まいが危ないのはもちろんですが、
最近の研究では住まいの中の気温差が健康に様々な害を及ぼすことも分かってきています。
この機会にお住まいの耐震性と断熱性を見直してみましょう。
リフォームをするときには、あわせてまず住まいの耐震性のチェック(耐震診断)や、
土台や柱などの躯体、基礎などの建物点検(インスペクション)を行うことをおすすめします。
せっかくリフォームをしても、
耐震性が低かったり、躯体が老朽化していると。。。
地震が来て家が倒壊!リフォームの
意味がなくなってしまうだけでなく、
最悪の場合、命にもかかわります。
住まいのコンディションを知ることは、リフォームを成功させることにつながります。
定期的な自己点検はもちろん、必要に応じてプロの目による住まいの健康診断を行いましょう。
方法 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
自己点検 | 住まい手によるセルフチェック。 目視による室内外の点検が中心。 |
定期的に行います。 |
業者による 点検サービス |
リフォーム会社や工務店などに、室内外をチェック してもらう。目視のほか機器による測定も。 |
リフォーム実施時にサービスして もらえることもあります。 |
耐震診断 | 建築士などの有資格者による建物調査。 診断結果に基づき補強や改修案を提示してくれる。 |
2000年5月以前に建てられた住宅は補助対象の可能性が高いです。 自治体に問い合わせて補助の有無を調べましょう。 |
インスペクション (建物状況調査) |
国土交通省の基準に従った、 原則として目視による非破壊調査。 |
リフォーム時だけでなく、 中古住宅購入の際の活用も。 |
方法 | 自己点検 |
---|---|
概要 | 住まい手によるセルフチェック。 目視による室内外の点検が中心。 |
備考 | 定期的に行います。 |
方法 | 業者による 点検サービス |
---|---|
概要 | リフォーム会社や工務店などに、室内外をチェック してもらう。目視のほか機器による測定も。 |
備考 | リフォーム実施時にサービスして もらえることもあります。 |
方法 | 耐震診断 |
---|---|
概要 | 建築士などの有資格者による建物調査。 診断結果に基づき補強や改修案を提示してくれる。 |
備考 | 2000年5月以前に建てられた住宅は補助対象の可能性が高いです。 自治体に問い合わせて補助の有無を調べましょう。 |
方法 | インスペクション (建物状況調査) |
---|---|
概要 | 国土交通省の基準に従った、 原則として目視による非破壊調査。 |
備考 | リフォーム時だけでなく、 中古住宅購入の際の活用も。 |
(国土交通省住宅局「マンガでわかる住宅リフォームガイドブック 令和2年度版」 より抜粋)
耐震診断ってなに?
大きな地震がきても家屋が倒壊しないか調査し、評価することです。
(一社)日本建築防災協会の定める耐震診断方法に基づき、
対象となる家屋の立地条件から外周、基礎部、室内、小屋裏、床下などを実際に目で見て、また
専門の機器を使用しながら確認します。
結果は「倒壊しない」「一応倒壊しない」「倒壊する可能性がある」「倒壊する可能性が高い」の4段階で評価します。
耐震診断方法には、耐震補強の必要性の有無を確認するための非破壊による検査方法である「一般診断法」と
耐震補強後の耐震性を確認する一部破壊を伴う「精密診断法」など、
いくつかの診断方法があります。
一部破壊を伴う検査はその復旧まで必要となるため、費用も高額になりがちです。
そのため、当協会では非破壊でありながら一定の精度も確保できる「一般診断法」を推奨しています。
耐震診断や改修などの情報は、(一財)日本建築防災協会のWEBサイトからもご確認いただけます。
「地震に強い住まいづくりのためのお役立ち情報」
インスペクション
(建物状況調査)
ってなに?
インスペクションとは、国土交通省の定める講習を修了した建築士が行う、目視を中心とした非破壊検査です。
3時間程度で調査が可能です。
検査項目は主に下記の3種類です。
- ①構造耐力上の安全性に問題のある可能性が高いもの
(蟻害、腐朽・腐食や傾斜、躯体のひび割れ、欠損などがないか) - ②雨漏り・水漏れが発生している、または発生する可能性が高いもの
(雨漏りや漏水などがないか) - ③耐震性に関する書類の確認
- オプション調査
設備配管に日常生活上支障のある劣化等が生じているもの(給排水管の漏れや詰まりなどがないか)
国土交通省 住宅瑕疵担保制度ポータルサイト
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/jigyousya/inspection.html)
「既存住宅状況調査方法基準の解説 ( 平成29 年 2月 3日 )」
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/dl_files/chousa_kaisetsu.pdf) より
インスペクション(建物状況調査)の
メリットの例
- ・専門家(※)に調査してもらうことで、家の健康状態がわかる
※国土交通省の定める講習会を修了した建築士等 - ・利害関係のない専門家に中立な立場で報告してもらえる
- ・本当に必要な工事、不要な工事が明確になる
- ・工事に優先順位をつけるのに役立ち、適切なリフォームができる
- ・見積もり内容を確認して契約するので、トラブルの防止につながる
- ・診断結果をもとに長期のメンテナンス計画を立てることができる などがあげられます。
「(国土交通省住宅局「マンガでわかる住宅リフォームガイドブック 令和2年度版」 より抜粋)」
なお、既存(中古)住宅市場では、2018年に改正宅地建物取引業法が施行され仲介業者が売り主から売却の依頼を受けた時などに
「インスペクションできる業者のあっせんの可否を示し、依頼者の意向に応じてあっせんすること」、
および「インスペクションを実施した場合に、その結果を重要事項として買主へ説明すること」などが義務として盛り込まれました。
また、耐震性がある、インスペクション実施済など、一定の要件を満たした住宅に所定のロゴマークが付与できる「安心 R 住宅」制度も2017年から施行されています。
安全・安心な既存(中古)住宅を購入するためにも、既存住宅を購入される場合は、営業担当の方に聞くなどして、物件選びの参考にしてみてください。
断熱性の低い住まいでは、血圧が高くなったり、入浴中の事故リスクが高くなる傾向があります。※1
厚生労働省の研究班の調査では、自宅などで入浴中に死亡した方は年間約1万9,000人※2とされています。
(死因が疾病や転倒等と判断されたものも含む)
交通事故による死者数2,839人(2020年1月~12月※3)と比較しても、かなり多い数字であることが分かります。
入浴中の事故の原因のひとつとして挙げられるのが「ヒートショック」です。
室温と浴室の急激な温度差が原因で血圧が大きく変動し、
湿疹や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こしたり、浴槽でおぼれたりすることです。
ヒートショックを予防するためには、部屋と部屋との温度差を小さくする必要があります。
また、WHO(世界保険機関)は「住まいと健康に関するガイドライン」の中で、
寒さによる健康影響から居住者を守るための室内温度として18℃以上を強く勧告し、
また、寒い季節がある地域の住宅では新築時や改修時の断熱材設置を条件付きで勧告しています。※1 ※4
なにより、夏は暑くて冬は寒い家、
とても暮らしづらいですよね。
断熱改修を行えば、暮らしやすくなるだけでなく、光熱費も抑えられます。
例えば東京都23区の住まいの場合、断熱性能の低い住宅と比較して、
一般的な省エネ住宅(省エネ基準)だと年間約6万円、高度な省エネ住宅(ZEH基準相当)だと年間約12万円もの差が出てきます。※5
断熱改修により、いつまでも健康で
いきいきとした生活が実現できます。
住まいの断熱は省エネも可能にし、
家族みんなの快適で健康的ななくらしを
サポートしてくれます。
リフォームの際には、
断熱性についても考えてみましょう。
住宅の温熱環境についてさらに詳しく知る
※1 「健康に暮らすためのあたたか住まいガイド」(住宅における良好な温熱環境実現推進フォーラム 一般財団法人ベターリビング発行)より
https://www.onnetsu-forum.jp/file/pamphlet.pdf
※2 厚生労働科学研究費補助金 入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究 平成25年度 総括・分担研究報告書 研究 代表者 堀進悟
※3 警視庁 令和2年「交通事故死者数について」統計表(2021年1月4日公表)より
※4 6 出典:WHO Housing and health guidelines :World Health Organization 2018.11
※5 「快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅」(2018.12) 編集著作:省エネ住宅消費者普及ワーキンググループ より抜粋
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/naruhodosyouenejuutaku.pdf